【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「あーあっ…妃芽ちゃんにお酒飲ませちゃって…知らねーかんな?」
妃芽の変わり様に呆気にとられる俺に響は言う。
…つーか飲ませてねぇよ。
妃芽が勝手に飲んだんだよ。
……見てただろ?
「妃芽って…弱い…んだな?」
「柾ーちゃんと責任とりなさいよ?」
意味深に笑った由宇と響は肩を組み合って自分の席に戻った。
なんだあのバカップルは。
相も変わらないそいつらには軽く殺意を覚えた。
「…はぁ…?」
……何で俺が。
「ちょっとぉー柾くーんー無視しないでぇー」
俺の腕に自分の手を絡ませてくる妃芽の顔は真っ赤で、一発で酔っ払いだとわかる。