【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「…本当に別れたの?…榎並と」
いきなり本題に入った朝井さんは笑ってた顔を一瞬でかき消した。
そのあまりにも真剣な表情に、きゅっと手に力を入れ
「…はい」
一呼吸置いて返事をした。
「俺が余計な事…言ったからだよね?」
朝井さんは複雑そうな顔をしていてこれがさっきの自虐的な笑みに…繋がるのかと思うと胸が痛い。
「…朝井さんが悪いわけじゃないですよ。私が…柾樹を信じてなかったから…」
「…平山ちゃん…」
「…別れたっていうか、自然消滅なんです。話しても素っ気なくされるのが辛くて…逃げちゃったんです」
いつも逃げてばかりの私…
いつまで逃げれば気が済むんだろう…?