【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
俺はただ部屋で寝っ転がって時間を潰していた。
あー暇。
帰りてー…
悠士は他のクラスメイトとはしゃいでいる。
さっきの悠士の顔とは全然違うチャラけた悠士。
元気だな…と思いながら悠士を見ていると
「榎並ってさ平山さんと付き合ってるの?」
横にいた奴がいきなり聞いてきた。
「は?何で?」
つか誰だよ?
どいつもこいつも恋愛トークが好きな女子高生かよ。
げんなりした瞳でそいつを一瞥した。
「だって学校一緒に来てるし、仲良さげだから」
「別に付き合ってねーよ」
「じゃあフリーなんだ。俺平山さん狙おーっと」
ニタニタしながらそう言った。
笑顔がキモいよお前。
いちいち俺に宣言してくんなよ。勝手にやればいいだろ。
そんなキモい言動のクラスメイトはシカトしておいた。
「あっちぃ〜俺ジュース買って来るわ」
ひとしきり暴れた悠士は服を捲り上げてパタパタと扇ぐ。
そのまま部屋を出たかと思ったらすぐに部屋に戻ってきた。
…なんだ?
「柾樹!彩音ちゃんと美菜がこの辺り散策しよって!行こーぜ」
半ば強引に悠士に引き摺られながら部屋を出た。