【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
出来上がったシチューを食べていた私達に
「このじゃがいも美菜が切ったやつだろ~」
美菜が切ったやたらでこぼこしたじゃがいも(過食部小)を見て悠士君はとても、かなりバカにしていた。
「うるさいなぁ。料理なんてできなくても結婚したら自然にできるようになるものなのよ!」
美菜、さっきと全く同じ事言ってるし。
無理だからね?
結婚してもいきなり料理できるなんてスーパーな主婦いないからね?
残念な美菜に心の中で強く突っ込んだ。
「こっちは彩音ちゃんが切ったの?」
そう言って指したのは柾樹が切った人参。
「人参は柾樹が切ったよ」
「まじで!?」
美菜と悠士君は驚いたように言った。
特に美菜は持ってたスプーン落として目玉飛び出すんじゃないかってくらい目を見開いていた。
「あんた勉強だけじゃなくて料理も出来るの?」
美菜が少し呆れたような顔で言った。
…美菜ちゃん。人参切っただけじゃぁ、料理とは呼ばないのよ?
「料理はしねーけど?」
そう言って再び柾樹は黙々とシチューを食べだす。
すっごい食欲。そんなに食べてよく太らないな…
関心して柾樹の食べっぷりを眺めていたら
「うわー俺柾樹には一生勝てない気がする!」
悠士君の嘆いた声が聞こえた。
「はじめから勝負になってないわよ」
美菜がすかさずつっこんだ事には爆笑だった。