【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「ちょ…」
体育館を後にした柾樹はスタスタと自分の部屋の方に歩いて行く。
そんな彼を小走りになりながら追いかける。
「ねぇっ…」
「何?」
立ち止まって振り返った柾樹の表情はとても気怠げで私を見ているはずなのに瞳には映っていないような顔されたら…なんでもないって言うしかないじゃん…
頑張らないと…となけなしの勇気を出して本当は昨日のキスの事を聞きたかったのにそんな顔されたら怖くて聞けないよ…
そのまま部屋に行く柾樹。
体育館に戻る気にはなれなかった私はそのまま部屋に行った。
「…入れば?」
入口で立ち止まる私に柾樹は面倒臭そうに言う。
「あ、うん…」