【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
ファミレスに入り私達はメニューを見つめる。
駅にあるからか新しいからか、やたらと人が多かった。
特に学生が。
茶色とオレンジで統一されたファミレスはTVで見た通りにオシャレだった。
「俺唐揚げ定食!」
悠士君はメニューも見ずにあるかないかもわかんないのに言った(結局あったわけだけど)
「私はピザにしようかな〜…彩音は?」
「…んーどれにしよう…
ハンバーグも良いけど、スープパスタも食べたい…」
私はメニューとにらめっこをした。
だってどっちも美味しそう!!
こういう時いつもかなり迷う私は優柔不断。
あぁっ!!こんな時に優柔不断って嫌になる!
「どっちも食べたら?」
笑いながら悠士君が言う。
「やだよー!太るじゃん」
しかもそんなに食べる女の子ってどうなの?
男より食べるってどうなの!?
デリカシーのない悠士君に私は少しムッとした。
「だよな。お前いつも食い過ぎ。……これにしたら?」
柾樹がそう言って指したメニューはおかゆだった。
キーっ!ムカつく!!柾樹意地悪!!!私いつもそんなに食べてないよ!?
柾樹の方がいっぱい食べてるじゃん!
「嫌!ファミレスに来てまでおかゆなんて食べないよ!」
ギッと柾樹を睨みあげて私は机を叩いた。
意外に大きな音が立って吃驚した。
「じゃぁどうすんの?」
「んー…スープパスタにする!」
美菜に聞かれた私はそう言って決意がゆらぐ前に!と勝手に呼び出しボタンを押した。