【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤


ファミレスに入り私達はメニューを見つめる。


駅にあるからか新しいからか、やたらと人が多かった。
特に学生が。


茶色とオレンジで統一されたファミレスはTVで見た通りにオシャレだった。


「俺唐揚げ定食!」

悠士君はメニューも見ずにあるかないかもわかんないのに言った(結局あったわけだけど)


「私はピザにしようかな〜…彩音は?」


「…んーどれにしよう…
ハンバーグも良いけど、スープパスタも食べたい…」

私はメニューとにらめっこをした。
だってどっちも美味しそう!!
こういう時いつもかなり迷う私は優柔不断。
あぁっ!!こんな時に優柔不断って嫌になる!



「どっちも食べたら?」

笑いながら悠士君が言う。


「やだよー!太るじゃん」


しかもそんなに食べる女の子ってどうなの?
男より食べるってどうなの!?
デリカシーのない悠士君に私は少しムッとした。



「だよな。お前いつも食い過ぎ。……これにしたら?」


柾樹がそう言って指したメニューはおかゆだった。


キーっ!ムカつく!!柾樹意地悪!!!私いつもそんなに食べてないよ!?
柾樹の方がいっぱい食べてるじゃん!


「嫌!ファミレスに来てまでおかゆなんて食べないよ!」

ギッと柾樹を睨みあげて私は机を叩いた。
意外に大きな音が立って吃驚した。




「じゃぁどうすんの?」

「んー…スープパスタにする!」


美菜に聞かれた私はそう言って決意がゆらぐ前に!と勝手に呼び出しボタンを押した。


< 91 / 326 >

この作品をシェア

pagetop