【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤


風呂から上がると彩音はTVを見ていて


「これ面白くない?私好きなんだ〜」


俺に気付いた彩音はそう言いながらTVを見続ける。
その目は真剣。


「バラエティー好きだよな」


濡れた髪をタオルで拭きながら彩音の横に座る。


ドラマとかの方が好きそうなのにドラマそっちのけでバラエティー見る彩音。


「うん!結構好きだよ」


しかも結構じゃなくてかなりだろ。しれっと嘘ついてんじゃねーよ。

心のなかで彩音を笑いとばす。



「…あのさ…お前…」


「えっ 何?」


よく聞こえなかったのか彩音が俺の方を見る。
じっと見つめてくるその行動止めてくれ…

彩音の瞳には力がある気がする。


人を惹きつけて離さない、そんな力が。




―バイトで変な男に引っ掛かるなよ―

そう思って



じっと俺を見る彩音にの髪を一束掬って髪を撫でる。





「バイト頑張れよ」




そしてそのまま後頭部を押さえつけてキスをした。


< 98 / 326 >

この作品をシェア

pagetop