【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
風呂から上がると彩音はTVを見ていて
「これ面白くない?私好きなんだ〜」
俺に気付いた彩音はそう言いながらTVを見続ける。
その目は真剣。
「バラエティー好きだよな」
濡れた髪をタオルで拭きながら彩音の横に座る。
ドラマとかの方が好きそうなのにドラマそっちのけでバラエティー見る彩音。
「うん!結構好きだよ」
しかも結構じゃなくてかなりだろ。しれっと嘘ついてんじゃねーよ。
心のなかで彩音を笑いとばす。
「…あのさ…お前…」
「えっ 何?」
よく聞こえなかったのか彩音が俺の方を見る。
じっと見つめてくるその行動止めてくれ…
彩音の瞳には力がある気がする。
人を惹きつけて離さない、そんな力が。
―バイトで変な男に引っ掛かるなよ―
そう思って
じっと俺を見る彩音にの髪を一束掬って髪を撫でる。
「バイト頑張れよ」
そしてそのまま後頭部を押さえつけてキスをした。