君だけ
「はぁー」




ため息をついていると


「どぉした?」



「竜也…」

声をかけてきたのは
渡辺竜也。
隣の席で野球部のチビ。





「ちょっとね」






「無理すんなよ」



そっか…、
竜也は全部知ってるんだ。






「……」





「……っ、
あ、あのさ」





「……?」





「元気だせよ!
お、お前が元気ないと
俺まで元気なくなるだろ!」







「えっ?」





い、今なんて…?





ぼーとしていると
竜也は顔を真っ赤にして
顔を伏せてしまった。






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