君だけ
気付いちゃった…
失恋しても
時は経つもので
気付けば1年生も終わりに近づいていた。



「ちょっと竜也うるさい!」




「うるさいのはそっちだろ。
シャーペンとんとんとんとん
静かにできないのかよ」





いつも通りあたし達は
隣同士で喧嘩をしていた。




「だってこの問題
分かんないんだもん」







「はぁ?こんな問題も
分かんねぇの?
お前バカだろ」





「分かんないのは
分かんないんだよ!」




そぉ言ってあたしは
竜也に消しゴムを投げつけた。




「いってぇ!
物は大切にしなさい」



「2人ともうるさい!」
志保がいらいらしてたのか
怒鳴り付けた。



「お前のせいだぞ」


「はぁ?そっちから
喧嘩売ってきたんでしょ?」







「喧嘩両成敗!」


「はい!!」




あれからあたしは
失恋のことなんか
すっかり忘れていた。



これも竜也のおかげ??



…じゃない!



違う違う!
心の中で必死に訂正する。




窓の外を見ると
寒そうな空が
びゅんびゅんうなっていた。





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