LIMIT COMPLEX
「……す、すいませんでした。」


チャラ男があたしに謝ると、

リュージは、「許してやれよ、リョーコ。」と言った。

あたしが慌てて頷くと、リュージも満足そうに頷き、あたしの肩を抱いた。


「さーて、ライブ行くぞ~。」

「あ、あの、リュージ。」


あたしの背中で、チャラ男を囲み、

男達が「大丈夫かっ!!」「しっかりしろっ!」って大騒ぎしてる。

誰かが叫ぶ。

「おまえ、あのサヤマを怒らせてこの程度で済むなんて奇跡だぞ!」

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