びたーびたーちょこれーと。
「じゃあ…さ、また俺ん家で伴奏練習しないか?
お前にも聞いてほしいし」
長月が、少し遠慮がちに言った。
「する!うちも長月のアドバイス欲しいし…」
うちは、長月の誘いが嬉しくて堪らなかった。
期待、してしまいそうになる。
早まる鼓動を落ち着かせつつ、集まる日程を決めた。
部活は引退、夏休みは塾の夏期講習でいっぱいいっぱい。
その息抜きという表向きの名目を自分の中で作った。
変に期待しないようにするために。