びたーびたーちょこれーと。
004 「うっわー、嫌い」
「うっわー、嫌い」
私は遠目で千咲が長月に怒鳴られているところを見ていた。
千咲が長月を望夢と呼んで長月がキレた。
「偉そうに…」
プライドが高い男ってやだ。
「未琴ちゃん!長月って何なんだろうね!…ってどしたの?」
ふと長月を見つめている私を不思議がった。
「あ、チビだなって……いった!」
言い途中に頭に鞄がぶつかった。
「ちっ」
ガタッと立ち上がり、振り向くと師走と長月が笑っている。
「お前ら何回私にぶつければ気が済むのかしら?」
私の隣の席は大原健哉という、師走と長月が弄る標的だ。