びたーびたーちょこれーと。
「くっ、俺なんかまだ並縫いも出来てねぇのに……!」
師走の布を見ると、ぐちゃぐちゃな縫い目。
「布に補助線ついてるのに…」
私が呟くと、師走は立ち上がって私を指差した。
「自慢じゃないが俺は家庭科が苦手だ!!!!」
「見ればわかる」
私の一言で師走が固まった。
「ぶっ…」
長月は思わず噴き出し、師走に頭を叩かれた。
「まずな、針に糸が通らねぇ」
「糸通し使えば」
「俺壊れたー、望夢、あるか?」
「俺も壊れた」
師走はジッと私を見つめる。
「うちもないっての!」
「使えねぇな…」
師走は鼻で笑う。
「はあ!?自分で出来ないてめぇが悪いんだろ!むっかつくー!!!」
師走はどんだけ俺様なの!?