びたーびたーちょこれーと。
あの日から数日。
俺達は部活帰りは一緒になることが増えた。
今までは話さない関係だったし、平日の時は他にも人が居たから俺は友達と帰ったりしていた。
でも、あの日を境に俺と水無月は一緒に帰るようになった。
ある日の部活始まり。
「最近さ、望夢、水無月と仲良いよなー」
師走が台を運びながら俺に話しかけてきた。
「え、そうかな…」
ピアノを教えた事は誰にも言わないと水無月と約束した。
だから言わない。
「なんだなんだ?恋か!」
「ちっちげーよ!!」
俺は手に持っていたネットを投げ出して、倉庫へ走った。