びたーびたーちょこれーと。
後ろを見ると、50m程後ろに水無月が俯いていた。
【貧血かな…】
俺はハッとして猛ダッシュで水無月に駆け寄った。
水無月はその場に崩れるように倒れた。
「水無月、しっかりしろ!」
完全に意識を失ってしまっていた。
俺は水無月をおぶった。
「あと3分の1だろ?ゴールした方が近いよな」
「そうだね、行こう!!」
師走の悔しそうな表情が少し見えた。
メールとか出来ない分、こういうところで関わっておきたい。
【俺】という存在を忘れて欲しくないんだ。