びたーびたーちょこれーと。
時間ギリギリでゴールし、俺は水無月をおぶったまま宿屋へ行った。
「ん…」
宿屋で水無月の靴を脱がせていると、目を覚ました。
「あ…れ…?」
「大丈夫か?」
水無月を抱えて(お姫様抱っこっていうやつか)、ロビーのソファーに横たわらせた。
「貧血のくせに無理なんかするからだぞ」
水無月の頭を撫でる。
「ごめん…ここまで運んでくれたの?」
俺が頷くと、水無月は俺の手を握った。
「ありがと…重かったよね…」
「軽かったよ、チビだしw」
「なっ!」
水無月は頬をプクッとさせて俺の腕を優しく叩いた。