出会い系DE愛
車は音を立てて走り出した。



私は、トオルさんの車に乗っていたことを思い出した。



彼が隣に居るだけでどきどきし、彼の運転する一挙一動にきゅんとし、同じ車内で同じ空気を吸っていることが嬉しかった。



細面なトオルさんの横顔をちらちら見ては、胸を切なくさせたものだ。



そんなことが、もう随分と昔のことのように思い出された。
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