雪中恋心
埋められた時間

ほんとうの名前

放課後が暇になった。
休日も暇になった。


放課後は彼の実家で一緒に過ごしていたし、私が引っ越して祖父母の元を離れてからは、休日も一緒に過ごしていた。


２年もそんな生活を繰り返していたので、時間の使い方に困ってしまった。



空いた時間を無駄に過ごせば過ごすほど、彼との記憶が蘇る。







…なんで、こういう時に限って、幸せな記憶ばかり蘇るの？









私は自分を誤魔化すために、時間を潰すために、インターネットに没頭した。



そして、とあるサイトに行き着いた。







そこでは、全国各地の一般人が、リアルタイムで自分の放送ができた。

内容も人それぞれ。
映像つきで放送している人や、音声のみで放送している人。


そして放送には、リスナーもいて、こちらもリアルタイムでコメントができる。

そして、私は気になる放送に遊びに行ってはコメントし、同じリスナーと話したり、放送している人と話したりして時間を潰した。
そんな時間潰しを繰り返していると、次第に放送する側に興味が出てきた。



面白そう！やってみよっかな。



私は放送環境を整え、暫くしてから自分も放送を開始した。
内容は音声のみ。
何気ない雑談だが、それにリスナーも笑ってくれた。

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表紙・目次

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