遠ざかる風景。
6
「多分、今まであなたとお話していたのは、『私の姉』です。時々出てくるんです。私の時は『姉』の時の記憶が無いんで、とても困っているんです。」
帰りのバスを待つ間、バス停で少女は話し始めた。
「多重人格、ってやつだね。」
「ええ、解離性同一性症候群、そうお医者さんも言ってました。」
やがてバスがきて、僕と少女は乗り込んだ。
「でも、そばにいるはずの、お姉さんの人格が現れるってのは?そういう例もあるのかな?」
やがて動き始めた車中で、正面を向いたまま少女は僕の問いに答え始める。
帰りのバスを待つ間、バス停で少女は話し始めた。
「多重人格、ってやつだね。」
「ええ、解離性同一性症候群、そうお医者さんも言ってました。」
やがてバスがきて、僕と少女は乗り込んだ。
「でも、そばにいるはずの、お姉さんの人格が現れるってのは?そういう例もあるのかな?」
やがて動き始めた車中で、正面を向いたまま少女は僕の問いに答え始める。