少しの音
電話を切り、すぐ隣の男性へと駆け寄った。


「はじめまして、詩音です」

「どーも、瞬です」


そう、あの落ち着いた声。
待っていた、この人を。


「てか、写メより可愛いからわかんなかった。」


さりげなく嬉しいことを言ってくるこの人。
180cmはある長身で私は見上げる格好になってしまう。


「どこいく?」

「うーん、特に決めてきてないです」

「んー、あぁそしたらいいとこあるわ!いくぞ〜」


スタスタ歩く瞬くん
長い足に似合わずゆっくり歩く
まるで合わせてくれてるみたいに…
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