君がいたから
ああ。久しぶりにたくさん寝た……気がする。
体がすごく軽くなった。
そういえば今、何時だろ?
スッキリした頭で目をこすりながら起き上がると、
隣には知らない男の子がいた。
18~20歳くらい?
向こうを向いているせいでハッキリとは分からないけど……。
って、え!?
なんでなんで!?
なぜに男の子!?
この人がここの店員なの?
一気に現実に引き戻される。
そうだ。私、ビジネスホテルに泊まろうとしてて、この建物に寄ったんだ。
「……なにも、されてないよね?」
思わず体中を両手でペタペタ触ってたしかめてしまう。
「うん。大丈夫みたい。多分」
「ん~」
「!」
謎の男の子を起こしてしまったみたい。