《短編》いじめないで! Don't bully the weak
「こんなに幸せなら、もっと早く死ぬんだった」って考えながら、私は薄暗くなった校舎裏のコンクリートに叩き付けられた。
最後に見えたのは、飛び散った自分の脳みそと、ゆっくり広がっていく私から出た赤黒い液体だった。
その時は不思議と痛さを感じなくて、でもそれから暫くして私の視界は真っ暗になったの。
「……さ、寒い」
確かに死んだ筈の私は、けれど夜露の冷たさに思わず目を覚ましてしまった。
「イタタタ……」
全身を寝違えた時のような痛みが支配していたけど、私は何とか身体を起こすことが出来た。