一途愛
「悪いな。」

龍が戻って来たのはちょうど10分後だった。

「忙しそうだね。いいの?私いても。」

ちょっと嫌味…。


「いいよ。」

龍が私の膝の上に寝転がった。


これって…膝枕………


ドキドキ感


下から見られるのすごく辛いんですけど…。


龍はそんな私の気持ちを察してか
あごの肉をもみながら

「やわらけ~~~!!」と笑ったから

龍のおでこをパンと叩いた。

「気にしてんだから…。」

「いてーな。いいじゃん 気持ちいいんだから
姫を食べたら美味いんだろうな~~。」

「な…何を…言ってんだか!!」

今度は高い鼻をつまんだ。


「あはは~~~。
あ~~姫といると癒される。
ルナといい勝負だな。」


私は出窓で眠っているルナを見て

ルナとはライバルなのねと思った。


「フーーー。」龍が大きなため息をついた。

「なんかあったの?
私に言って楽になれるなら言ってね。
力にはなれないけど…。」

龍はまた顎の肉をつっついた。


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