一途愛
過去の香り
なんとか無事に冬休みを迎える。
と 同時に今日は龍と一緒に 龍の昔の友達を迎えに
空港に来ていた。


「いいの?私一緒に行って。ほんとにいいの?
恥ずかしくない?」

心配で何度も聞いた。

「もう 何回同じこというんだって。」

龍はそろそろキレかかってる。

「だって…龍が恥かいたらやなんだもん。」

「かかないって。
自慢したくて連れていくのに 今度聞いたら
もうブチギレするかんな。」

ちょっと怖い顔にシュンとした。


「姫がしつこいからだって。」

「わかってるんだけど…。」



昨日は慌てておねえさんのところに行って
また魔法にかけてもらった。

「少し痩せたんじゃない?」
さすがおねえさんは気づいてくれた。

「そうなんです。三キロくらい減りました。
まだまだなんですけど。」

「あのバカのために綺麗になってくれようとする
努力が姉としてありがたいわ。」

「いえ 龍くんのおかげなんです。
いろんなことに気づき始めました。」

「ありがとね。これからもあの子のことよろしくね。」

おねえさんはニッコリ笑った。

「伊織さん…聞いてもいいですか?」

「ん?」

「龍の歴代の彼女って知ってますか?」

「え~~歴代って・・・・・。私もほら
結婚してこっちに来てるしね あんまり知らないのよ。
ただ…もてたってことだけは幼稚園から伝説だったわ。」

おねえさんは そう言って笑った。
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