一途愛
「龍~~龍~~~。」

インターフォンで怒鳴ると 龍が降りてきた。

「姫ちゃんもいい迷惑だわよ。
あのガキどこにいるの?」

「俺の部屋。
悪いな・・・。寝てるうちに来ちゃってさ。」

「来てよかったの?」

「様子見て 出よう。」

ルナが私を見つけて 走り寄って来た。

「ルナ~~ひさしぶり~~。」

私はルナを抱きしめた。
ルナはピンクの鼻をひくひくさせた。

「ルナタの匂いするでしょ?さっきまでダッコしてたの。」

ルナを抱きしめてるあいだは少しだけ
感情をおさえられた。

伊織さんの怒り声が聞こえた。

「ばあちゃん なんであんな子にいいなりになってんの?
うちのママを早死にさせたのもアイツらなんだよ。
クソ親父譲ってこっちに来たのに 何でここまで
追いかけてくるの!!」

「仕方ないよ・・・・。そのクソ親父は ばあちゃんの
息子だから……親としてはしかたがないんだよ。
突然だったからさ。断れないでしょう。」

「あ~~ほんとムカつく!!」

「伊織さん 怒ってるね。」

龍は無言で私をエレベーターにのせた。
< 143 / 416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop