一途愛
学校帰りにまっすぐバイトだって・・・・
撃沈した。


最近　なんでこんな毎日なんだろう。

私と会えないくらい龍を呼びつけるガキに一言言ってやりたい。

空気読んでよって・・・・。


だけど　今日は初めて女の友達の家に行く。
だから少しだけ　気が晴れた。

途中のコンビニでお菓子を買ってジュースを買って
みんなで割り勘にした。

普通の子たちってこうやって楽しい時間を過ごすんだ。
私にとってはどれも初めてのことだった。


「亜美の家って豪邸だよ。」

龍の家も豪邸で・・・亜美もなんだ。
私は金持ちに縁があるのかな。


龍の家の近くなのに驚いた。


「そうそう宗方の家はここ曲がるんだよ。
めっちゃおっきいよね。」

「亜美が言うなって～～。」

周りからつっこみ。


「ここってお金持ちの人ばっかなんだよね。」


「とりあえず社長さんとか　会長さんとか・・・・。
うちはおじいちゃんの時からだから　ここだけどね。
宗方の家は　でかい会社みたいだよ。あそこのおじいちゃん
すごいみたいだから。」

「すごいって？」

龍のこと　龍の周りのことってあんまり知らないから・

「全国展開してるプランタナってショッピングモールの
会長さんなんだよ。だから宗方も　孫だし
いずれあそこの会社を継ぐんだろうねって家のママたちが
話していたわ。」


あの大きな・・・・お店・・・・。
あそこの・・・・・。


なんだか急に龍が遠くなった気がした。
< 183 / 416 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop