一途愛
私が変わったら 周りも変わりだした。

松田たちの嫌がらせもなくなり クラスは
とてもいい感じに変わっていった。

話す相手も多くなって 誰も私を大関姫とは呼ばなくなった。

美里たち女子グループは相変わらず
感じは悪いけど 前みたいに何かをしてくるということは
なくなって私は ずいぶん教室の居心地がよくなっていた。

「すこしぽっちゃりがいい。」
龍が言うから 無理なダイエットはやめたけど
なんだろう……


「恋する乙女が花開く~~。」と亜美たちにからかわれるけど
鏡で見る自分はそんなに嫌いではなくなって
最近は お洒落をするのが楽しくなっていた。

龍のために 
一緒に歩いて バカにされないようになりたい…。


それは自分の心がけ次第で変われることなんだって
最近気がついた。
うつむきかげんで猫背だった私が
前をしっかり向いて姿勢を正す。
人の視線が怖くて一点だけ見ていた視界は
今はいろんなものを楽しめるようになって
自然に増える笑顔が 宝物になった。


龍のおかげ・・・・・。
あの日 ルナタとルナ そして龍に出会わなかったら
私の毎日は何も変わらなかっただろう。


龍と私は公認になって 行き帰りも一緒にいられるようになった。

龍にも仲間ができて笑顔が見られるようになった。



龍が私を変えてくれたから 
次は私が龍を守ってあげたい……。

あの暴力父親のことが 忘れられなかった。
< 207 / 416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop