一途愛
メイク中 どアップになる綾人を必死で
そらせる。

垣間見る綾人の 整った顔が
私を魅了する。

男なのにこんなに整ってうらやましいな。

亜美たちが騒いでいるアイドルのような
綾人の顔は けっこう目の保養だったりするけど
こんな至近距離で異性を見るなんて 龍以外
初めてで 別に悪いことしてるわけじゃないんだけど
緊張感が増す。


手をとめて
「う~~~~。」
綾人が私をじろじろ見て唸った。

「え?ダメ?やっぱダメでしょ?
私じゃダメだったんでしょ?」

思ったような結果にならなかったのでは
不安になった。

「失礼しま~す。」さっきの店長が入ってきて

「おおっと!!」大げさに驚いた。

店長も私の前に来て

「お~~~~~。」と言うから
もういたたまれなくなった。

「カメラ カメラ~~」
店長が出て行った。

「姫は両親に感謝した方がいいよ。
今まで気がつかなすぎ もっともっと
自分に自信もってさ。どんどん磨いてあげて。
姫はダイヤモンドの原石だな~~~。
磨けば磨くほど美しく輝く・・・・・。」

そう言うと鏡の方にイスをむけた。


「え?ええ~~~~!?」

絶叫が部屋に響く。
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