一途愛
視線を感じても 前のように
笑いものではなかった。


「めっちゃキレイ~~。」そんな声がすると
不思議なもので 姿勢がよくなってきた。


このまま帰るのか・・・・・
なんだかもったいないな。


龍に会いたい
龍に見せたい・・・・。
あのクソガキどうしたんだろ。

意味もなく洋服を見て歩いても なんだか
今日は違う。
ここにある洋服が全部 自分には着こなせるような自信


ドブスでデブで
人から笑われている私はここにはいない。

反対に私を見て

「キレイ~」とか「可愛い」とか
そんな信じられれない言葉をかけられて


これが自信っていうものなんだという
形が見えた気がする。


もっともっとキレイになりたい。


そしたら龍と一緒にいても不安にならない
そんな邪魔が入っても
信じて待っていられる。


綾人の教えてくれたことを思い出して
簡単な化粧品を購入した。

キレイにするのは 自分自身なんだ。


今まで素通りだったリップやマスカラ
アイラインなんて…自分には縁のないものだったけど
今は違った。

自信を持つって素敵なことなんだ
私は その意味を肌で感じていた。
< 231 / 416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop