一途愛
「松島さんのご家族の方。」

看護師が呼びに来たので立ち上がると
「はい。」汗だくで飛び込んで来た。

「伊織さんのご旦那さんですか?」

「あ はい。電話くれた人?」

「よかった~~伊織さん喜びます。」

「ありがとうございました。何てお礼行ったらいいか。」

「そんなことより急ぎましょう。
待ってますよ心細かったんだと思います。」

看護師の後をついていった。

「どうですか?」松島さんは聞いた、

[あとで先生からお話あると思いますが
今のところは落ち着いてます。
こちらで少しお待ちくださいね。」

そういうと処置室の前に私たちを案内して
廊下を行ってしまった。


「いっちゃん。」優しい声で呼びながら
松島さんが入っていくと
点滴につながれた伊織さんが泣きながらこっちを見た、


[順くん・・・」


「大丈夫か?」

「ごめんね~~~。」伊織さんが顔をくしゃくしゃにして
泣き始めた。

< 277 / 416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop