一途愛
その先の未来へ
「遅い遅い~~~。」

待ち合わせの居酒屋に送れて入った私に
亜美たちが手招きをする。


「ごめんね~~。なかなかあがれなくて。
もう でき上ってるんじゃない?」

今日は 気の合う仲間内の恒例の飲み会

亜美は地方の大学から帰省中
未来は短大を出て 保母さんに
由美は専門学校を出たあと パティシエ修行中

それからどういうわけか美里
美しさを生かしてリポーターやモデルとして活躍中


美里とはあれから心が打ち解けて
仲良くなった。
あんなに大嫌いだったのに 今では一番一緒にいる。


「どう?大変?」由美がビールを注いでくれた。

「大変~~もう~~ホント厳しいよ。」

「でもすごい集中力だったよね。
うちらも無理かなって思ってたけど意地の合格。
人間やる時はやるってそう証明したよね。」

私は奇跡の看護学校合格
このたび難関の国家試験に合格して
晴れて看護師として歩きだしていた。

「それにしても ほんと姫 すごいよ。
よく頑張ったよ。」

亜美が肩を叩く。

「いや 現場の方が大変だよ、
毎日怒られてるもん。命を預かる職場だからね。
早く一人前になりたいわ。」


女五人 グチグチ語り合いながら酒をのむ。
こんな楽しい日々があるなんて
昔の私には想像すらできなかった。


友達っていいね。
感謝することばっかりだった。
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