一途愛
「これから。姉貴から聞いたよ。
お世話になったって。ありがとう。」

「ううん。伊織さんのおかげで やりたいものに
出会えたの。こっちの方が感謝してる。
たくしゃんは 私のちっこい恋人だし…。
おかげで寂しくなかったわ。」

って…また嫌味くさいこと…言っちゃって…。


「ませてるって言ってたよ。」


「龍の小さい頃によく似てるんだって。」

「そうみたいだな。」


愛おしい声・・・・。
仕草・・・・・。
龍はさらに私の心をとりこにする。
一緒にいるといるだけ 愛してるがパワーアップして


私のこと まだ好き?


そう聞きたいけど…聞いたとこで
龍の環境が変わるわけでもない。


こうして葉月にわざわざ愛に来たということは
やっぱり婚約者として
葉月の存在があるんだって
そう言い聞かせる。


私が想いを口にしたら
龍が苦しんでしまう・・・・。


龍の辛い顔だけは 見たくないから・・・・。


「一度 ゆっくり話がしたい。
連絡してもいいか?」


心がときめく・・・・・・。
大好きよ もっともっと・・・・
想いは大きな波になって私をのみ込んだ。
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