一途愛
興奮して寝付けない。
明日 龍と会うことになっていた。

龍は想像以上に 素敵になっていた。
昔の冷たさは落ち着きに変わっている。


葉月が龍を想う気持ちには 変わりないようだし
婚約は続行してるはず。


これ以上好きになったら 大けがをする。
数年間 必死に抑えていたこの
大切な思い出たちが…カケラにならないように……


愛おしい胸に飛び込みたい衝動を抑えないと
死んでしまいそうだった。

私たちの先に
一緒に歩ける未来があるのか
それを知るのが怖かった。


たぶん 明日 それを龍から
宣告されるのかもしれない。


待っている


そうは言ってない。
二人の間には 約束はなかった。
それはこの時のため・・・・・・。


だから私は大けがをしてはダメ。
この会えなかった日々を
頑張って来た毎日を


全て失うことになるから・・・・・。


私は龍の目にどう映ったのかな。
間違いなくキレイになったとは 思われないだろ。


ひさしぶりに泣いた・・・・。

厚ぼったい目を閉じる。
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