一途愛
待ち合わせ時間までは とにかくぶらぶら歩いた。
考えることはこれからのことばかりで
私は緊張をかくせない。


でもね 半分わかってるんだ。
きっと私と龍に 一緒に歩ける未来がないってこと。

わかってるけど
その宣告された時私はどれだけ
龍を苦しませず 背中を押せるか……
それができるか不安だった。


龍を愛してる。
そばにいたい。
抱きしめてキスして 一つになりたい。
いつも一緒にいて
龍の子供を産んで 育てて
そしてまた二人になって
寿命が二人を引き離す時まで…一緒にいたい。

だけど
だけど 

龍が背負っているものは大きすぎるから・・・・。


落ち着かなくて 待ち合わせ場所に三十分も早くついてしまった。


「早いな。」

驚いて顔をあげると そこに龍がいた。
普段着の龍・・・・・。


「龍・・・・。」

その愛しい胸で抱きしめて・・・・。
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