一途愛
「俺は人から命令されるのは好きじゃない。」

「もう昨日でわかったと思うけど
学校には敵ばっかりだから……
宗方くんとはたまにルナの様子も聞きたいし
いつかルナタにも会わせてみたいし……
あ…迷惑だったら…いいの全然…。」


自分がすごく身の程知らずのことを
言ってしまったようで 恥ずかしくなった。

「ごめんなさい。図々しいこと言っちゃって……
そろそろ…帰ります。」

せっかくこうして話ができて
何よりもルナを育ててくれている宗方とは
できれば友達でいたいって思ったけど…


友達なんて……



「送ってくわ。ちょっと待ってろ。」

「あ 大丈夫です。
一人で帰れますから。」


そう言いながら行儀よく正座していた足は
完全にしびれていた。

太っているから正座は厳禁だった。



話の流れではここは さっと立ち上がりたいところ

しかし・・・・・

「う……ぐぅ…ぐ……。」

そっと立ち上がった。


顔から火が出そうになった……。
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