一途愛
あれから私は仕事に集中した。
雑念を心の隙間に入れないように・・・・。

美里たちには
メールでお礼と別れた報告をした。
それから今は 何も聞かないでほしいと。

「姫 大変なの。」

仕事から帰ってくるとママが飛んできた。

「どうしたの?」

「ルナタが…いきなりグッタリしてね。
病院に連れて行ったら…行ったら……。」

ママの声が震えた。

「どうしたの?」

「突然だったのよ…ほんとに突然。
いつもと変わりなかったでしょ?」


「ルナタ……?」


そう言えば…少し元気がなかったかも…
だけど……

「どうしたのママ。」

「もう危篤状態なの。」


私は腰が抜けたようにその場に座り込んだ。


「冗談でしょ?」


「間に合ってよかったわ。」


パパがルナタのベットを抱いて持ってきた。


「ルナタ 姫が帰って来たよ。
よく頑張って待ったね。」


ルナタは胸で苦しそうに呼吸をしていた。
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