一途愛
いつものように野球を見ながら
騒がしいパパ

ママも付き合ってあーだのこーだの会話がはずんでいるけど
私はテレビの電気を切った。

「おい 姫 何意地悪するんだよ。」

「話があるの。」

「野球 終わってからでいいだろ?」

「今。」

ママがパパをつっついた。

「何 改まって・・・。」

「あのね…あの……。」言いづらい。

「何だよ~~テレビみたいんだって~~。」

「許してください!!!」私は頭を下げた。

「親不孝してごめんなさい!!!」

おそるおそる顔をあげた。

「何?」キョトンとしてる二人に

「子供ができました。産ませてください。」と叫んだ。

「へ?」パパが箸を落として
ママは口に入れたさといもを下に落とした。


「妊娠したの。産みたいの。
何も聞かないで……子供産ませてください。」


残酷な宣告をしてる娘を
驚いた表情で見つめる二人



「どうしても一人で育てたいの。
心配するのも反対するのもわかってるけど
お願いします。前を向いてちゃんと生きるから・・・・
産ませて下さい。」


食卓テーブルに額をこすりつけてそう言った。
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