一途愛
朝方 トイレに行った時も
まだリビングで声がしていた。

「心配かけちゃったね…ごめん……。」

そう思いながらベットに入る。
もし反対されても この気持ちは変わらない。


龍に近いこの土地から離れよう。
私に子供ができたなんて知ったら・・・
龍は絶対に自分の子だって確信してしまうから…。


龍にだけは 知られたくない。
やっとだした結論 龍には龍のやらなきゃならないことがある。


だからひっそりと 一人で
そしてこの子と生きて行く場所を探そう。

この仕事ならやっていける。


一人でも・・・・・。


次の日 あの求人表の前に立ってると
師長がやってきて

「やだ・・・うちやめないでよ。」と言った。

「あ これって…。」

「うちの病院の系列なのよ。
お年寄りが多くなった地区で 病院にかかりたいけど
医療従事者が足りないの。」

「私・・・ダメでしょうか?」

「え?なんで?」

いつかわかることだから 師長には
本当のことを伝えよう。
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