一途愛
いろいろ知るために体重も増えてきたから
散歩をするようにした。

これからこの街で子供と二人生きて行く。


ここが公園
ここが・・・学校

どうかこの子が健やかに暮らせますように……。


一日三十分
散歩をすることに決めた。

緑が多くていいところだった。
この公園で遊ぶ子供を想像してみた。


ブランコに乗ってると
伊織さんから電話が来た。

「姫ちゃん 落ち着いたの?」
みんなに心配かけて・・・・申し訳ないな。

「はいなんとか…片付きました。
拓実が会いたがってて 赤ちゃん生まれたらすぐに
行くからね。もう・・・来月でしょ?」

「そうなんです。最近しんどいくらいです。」

「うちの旦那が言ってたんだけどね
そこの病院に産科で岩清水って先生いるでしょ?
同期でね よく途中のゴルフ場で待ち合わせて
遊んでるのよ。
姫ちゃんのことよろしくって頼んだら
中毒症なんだって?」

「世間ってめっちゃ狭いですね。
そうなんです。急に・・・症状が強くなって・・・。」

「生活気をつけてたら産んだ後はケロってしてたって
私のともだちも言ってたよ。
うちらは高齢出産だからね・・・リスク高いのよ。
大丈夫?親御さん来てるんでしょ?」

「週末には来てくれます。
仕事してるから・・・・そんなに甘えてもいられないし。」

「ごめんね。あのバカのために…
一人でさびしい思いさせて。」

伊織さんの声が沈む。
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