一途愛
電話が鳴った。

みんなが飛びあがった。

姫の父親が出て

「そうですか!!!」と明るい声を出した。

「パパ!!産まれたの?」

父親は何度もうなずいた。


「龍くん 一緒に行こう。」

電話を切って 俺に言った。

嬉しくて・・・俺は涙を拭いた。


「はい。」


「オギャーオギャー」ものすごい元気な声に
三人で顔を見合わせた。

看護師が白い布にくるまれた赤ちゃんを連れてきて

「元気な男の子ですよ。」

俺に抱かせてくれた。

「うわ…めっちゃ小さい…。」


「うぐ…う…ウンギャ~~~!!」顔を真っ赤にして泣いたから
俺はビックリして 姫の母親に助けを求める。

「これだけ元気に泣けるんだから
この子は大丈夫ですよね?」

「これから検査いろいろしますけど…
今のところは異常ありませんよ。」


姫が守りとおしたもの・・・・。
俺にまた宝物が増えた。


姫とこの子・・・・・。

俺は絶対大切にするんだと誓った。
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