一途愛
着せられたマネキンのようにぎこちない姿で
家を出た。
龍に会うのがこんなにいやだなんて……
その時 赤い車が公園のところに停まっていて
中から
おねえさんの伊織さんが出てきた。
「おはよう。」
今日も伊織さんはきれいだ。
「お客さま お迎えにまいりましたの。」
「おはようございます…。
どうしたんですか?」
「ちょっと龍が時間に間に合わなくてね
あいつからメールがきて 姫ちゃんを迎えに行ってほしいって
でき上ったころには店に迎えに行くって言うから。」
私は何とも言えない安堵感で一杯だった。
「どうしたの?」
「よかった…。なんか…こんなにあわない姿で
龍くんに会うのが凄くイヤだったんです。
伊織さん…どうか…助けて下さい……。
私…少しはなんとかなりますか?
髪の毛切ったら ちょっとでも可愛くなりますか?」
切実だった。
「今まで自分にかまったこともなくて…
まさかこんなデートとかなるなんて予想すらしてなくて
すごく慌ててるんです。だけど
もう間に合わなくて…龍くんガッカリさせて
嫌われてしまったらって……おねえさん…
助けて下さい……。」
伊織さんはもう 救いの神だった。
それが龍のおねえさんであろうが…残された道は
伊織さんの腕にかかっている。
「おまかせあれ。」
伊織さんは龍にそっくりな悪戯っぽい顔で微笑んだ。
家を出た。
龍に会うのがこんなにいやだなんて……
その時 赤い車が公園のところに停まっていて
中から
おねえさんの伊織さんが出てきた。
「おはよう。」
今日も伊織さんはきれいだ。
「お客さま お迎えにまいりましたの。」
「おはようございます…。
どうしたんですか?」
「ちょっと龍が時間に間に合わなくてね
あいつからメールがきて 姫ちゃんを迎えに行ってほしいって
でき上ったころには店に迎えに行くって言うから。」
私は何とも言えない安堵感で一杯だった。
「どうしたの?」
「よかった…。なんか…こんなにあわない姿で
龍くんに会うのが凄くイヤだったんです。
伊織さん…どうか…助けて下さい……。
私…少しはなんとかなりますか?
髪の毛切ったら ちょっとでも可愛くなりますか?」
切実だった。
「今まで自分にかまったこともなくて…
まさかこんなデートとかなるなんて予想すらしてなくて
すごく慌ててるんです。だけど
もう間に合わなくて…龍くんガッカリさせて
嫌われてしまったらって……おねえさん…
助けて下さい……。」
伊織さんはもう 救いの神だった。
それが龍のおねえさんであろうが…残された道は
伊織さんの腕にかかっている。
「おまかせあれ。」
伊織さんは龍にそっくりな悪戯っぽい顔で微笑んだ。