一途愛
素敵なお店だった。

「おはようございます。」
スタッフの人たちが頭を下げる中を

「おはよう 今日もよろしくね。」
そう言いながら伊織さんは颯爽と歩く。

大人の女の人


自分の十年後ってこんな想像できないよ


「ここはねVIPルームなんだけど今日は特別ね。」

素敵な個室には優しい音楽が流れている。


「いえ…そんな普通のとこで…
そのくらいの用意しかお金してないんです。」

恥ずかしいけどそう言った。

「いいの~龍からとることになってんの。」

「だって……。」

「はいはい座って~~。」

豪華なイス クッションは程良い柔らかさ


「どんな感じにしたい?今が典型的な戦前のおかっぱだから…
学校はパーマとかはダメでしょ?」

「パーマなんて…とんでもない…
かけてる人もいるけど…そんなに目だったら
またいじめられるから…。」

「なこと言ってたらいつまでも
変わらないよ。パーマかけなくてもおかっぱから
変わればそれはみんな大騒ぎになるから。」


それはそうだ・・・・大騒ぎだ・・・。


「じゃあ 私にまかせてくれる?」

「はい。」

伊織さんにお願いするしか道はない。
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