繋いだ手
「りぃ、何か心境の変化が起きるような人に触れたね。


いいんだよ。


だって、そうじゃなきゃ、歩き出せなかったよね。

あの時、あのままでゎ。


見てらんなかったよ。あの時の

りぃを。


いいんだよ。

全部否定しなくて。


考えなしで、行動するコじゃないよ、あんたは。


それより、自分の意志で、適当に男と寝て、

遊ばれた。


とか言っちゃう、

女よりは、すっごい真っ直ぐだよ。


ちゃんと、自分を大事にした形だよ。


それがあって、今を刻めてるんでしょ?


だから、それはそれでいいよね。


あたしがケンタに走った時に言ってくれたこと

そっくり、まんま返すよ。」




あたしは、大切な人を失った。





そして、
弱っちくて、
惨めで、



ちっぽけだと思わされる


自分と向き合いたくなくて


ここ3ヶ月、


好きでもない男に、


チヤホヤされて



適当に甘えて


適当に寝て

適当な日々を過ごしてきた。


ちょっと甘えれば思い通りで
痛かった気持ちも


大分薄れた。



けど、

本気で悩んだり、


真剣に自分と向き合ったりしている


自分に関わる大切な人たちが、


何かを教えてくれている


そして、ようやくハッとして

今、


立ち止まりたくなった。
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