繋いだ手
みみコが続ける。

「偉いじゃん。誰かじゃなく、


自分で気付けたんだから。

誰かではなく、自分が決めることだもんね。


そう思ったなら、いつもの

りぃの言う、

《今》の最善で出せる答えを、


今、また見直す時…なのかもね。」



みみコは、あたしの立場になって、


やっと気付いたか!バカだね、遠回りしてさっ。。


とは、言わずに


優しい言葉を探してくれた。



みみコはあたしに言ってくれたこと、

そっくりそのまま返すと言った。


それは、ちょっと前まで


みみコも、そんな経過をたどったからだ。



今感じた事を、すぐ誰かに聞いて貰えるって、


本当に、素敵な事だと思う。


そして、それは、誰かではなく、


あたしは、それがみみコでいてほしい。


みみコがいい。



みみコは、あたしにいつもパワーをくれる。



そして、


そんな自分に気付けたのは

善の影響も大きい。


もっと、もっと湧き出る感情や自分自身を


大事にしていたはずなのに…


転び方を覚えて

痛くならない手段をいつのまにか選ぶようになっていたんだ。


あたし。


善との時間で、どこかに忘れてきた過去の自分を



大切な何かを思い出せた気がした。



話すだけ話したら、
元気になって、急にお腹が減った。


その様子をみていて、



「ぢゃ、そろそれ、焼きそば焼くか!」



とみみコ。



弱った時、
元気をくれたい時、

みみコはあたしに焼きそばを作ってくれる。


みみコの焼きそばは、

人を幸せにする味だ。



あたしはみみコの焼そばが大好きだ。

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