繋いだ手
「っで、そのデンワの彼、急ぎの用じゃなかったの?」

「うん、全然。ってかさぁ、あいつまだ、チェリーなのね、

で、最近M女の娘に告られたの。


んでさぁ、明日デートらいしんだわぁ。

っで、ちょっとテンパってて、

何したらいいか?…って。




オレ、あいつには一生チェリーでいてほしいなぁぁ。

男臭くて超オモシロイ奴なんだぁ。」


「へぇ。初デートかぁ。


何か、

人のことなのに、わくわくするぅっ。

ベタに映画とかいくのかなぁ?」


「フフ、モテぉの

善の、アドバイス!って


求められたから、


とりあえず、手出しとけっ!


って言ってやったさぁ。


明日で、終わンぢゃねぇかぁ。はハっ。


やっぱ、人の事って超楽しいよねぇ。


オレ基本、友達には超、度Sだからさぁっ!♪」


「善、マヂ、極い〜(笑)

っつぅかさ、チェリーだった時の気持ちって忘れちゃうもんだよねっ。


免疫ついちゃうと、何でも、前は当たり前だったことが、そうじゃなくなるぢゃん。


1人でいた時には、まだ知らなかったそれが、

今じゃ、思い出せなくなっちゃってる。


どっちがいいのかなぁ…。」
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