現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「中は、暗いんだねぇ!」


洋館の中を見回しながら、理緒が呟く。


「幽霊屋敷ってくらいだしね」


「幽霊、いるのかなぁ?」


「え?」


理緒の何気ない一言に、優梨が青ざめた顔をした。


それを見て、流依は理緒に言った。


「幽霊なんかいる訳ないよ。それより、さっさと占い師を探そう」


「うん!占い師、何処かなぁ?」


興奮した様子で、何時の間にか理緒は先頭を歩いていた。


奥まで進むと、ドアが3つあった。


「どれ、開ける~?」


理緒が考えるようにして、流依と優梨を振り返った。


「こういう時って、真ん中を開けたい気分になるけど…」


「じゃあ、真ん中にしよう!」


――バタンッ。


流依の呟きに頷き、理緒は真ん中のドアを大きく開け放った。
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