現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「そう言えば…」


幹彦や流依達の方を見てから、悟志は口を開いた。


「木下達は、俺が行く前にも幽霊屋敷に行ってたよな?」


「ああ、行ったね」


「理緒と黒須が二回、俺と木下が一回、行ったぜ」


「その時に、お前達は、管理人がいる部屋にも入ったんだろ?」


「ひっ!」


純輝が、身体を震わせた。


「よ、要するに…、お、俺達は、ゆ、ゆ、ゆ、ゆ…」


「幽霊に、ずっと見られてたって事かい?」


なかなか、言葉を最後まで言えない純輝の代わりに、流依が悟志に訊ねる。
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