現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
予感
翌日の放課後。


文芸部の部室。


勿論、小説を書いている人もいる。


しかし、殆どの人間は、ただ雑談をしていた。


理緒と流依も、それに当てはまる一部だ。


二人は、同じ文芸部の部員である沖本純輝【オキモト ジュンキ】と、窓際の席を陣取って喋っていた。


「純輝君、幽霊屋敷って知ってる~?」


「聞いた事はあるな」


「昨日、あたしと流依ちゃんとクラスの女の子で、行ってきたんだよぉ!」


「え?マジで!?」


純也が理緒から、流依に視線を移動する。


「ま、行ったね」


「よく無事に帰ってこれたな」


「無事でもないよ。理緒が走るから、帰る途中で少し迷ったからね」


「流依ちゃん、それは謝ったじゃん!」


「で、どうだった!?」


「胡散臭い占い師が一人いただけ」


身を乗り出して訊いてくる純也に、流依は素っ気なく答えた。
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