現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「純輝君の守りたいものって何~?」


再び理緒が、純輝の顔を覗き込んでくる。


「それは…」


再び理緒から顔を逸らし、純輝は更に頬を赤らめて困っていた。


「二人とも、早くきな!」


少し離れたところから、流依の声がした。


「理緒、早く行かないと…」


すかさず、純輝が言う。


「うん!流依ちゃん、待って~!!」


理緒は走って、流依の方へ行った。


それを見て、純輝はホッとしていた。


純輝が、守りたいものは理緒。


だけど、それを本人に言うには、まだ時期が早過ぎると思ったためだ。


「沖本も、早く来い!」


「ああ。今、行く!」


流依に向かって叫ぶと、純輝は走り出した。
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