現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
パイプオルガン
窓際に、悟志は歩み寄る。


そして、口を開いた。


「国東醍醐だな?」


理緒達には、何も見えない。


カーテンに向かって、悟志が一人で話している様に見える。


「そうか。お前の事は、オルゴールの幽霊から聞いたんだ」


戸惑う理緒達を余所に、ある一点を見据えて、しっかりと悟志は話していた。


「オルゴールの幽霊と一緒に、お前には成仏してもらいたいんだが…」


悟志が言った瞬間、理緒と純輝の横を冷たい何かが横切った気がした。


思わず、理緒と純輝は身震いする。
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